iiMedia Researchが『2012年第1四半期 中国モバイルセキュリティ市場観測レポート』を公開 Android系のウイルスが急増
市場調査会社のiiMedia Research社から『2012年第1四半期 中国モバイルセキュリティ市場観測レポート』が公開されました。
主に4項目が紹介されているのですが、まず最初はモバイル系セキュリティ製品提供ベンダーのシェアです。

360社が過半数となる54.6%で断トツのシェアトップに立っています。
それに続くのはQQ(Tencent)で22.9%、网秦(Netqin)が11.4%、金山(Kingsoft)が2.7%、卡巴斯基(カスペルスキー)が2.1%、瑞星(Rising)が1.5%と言った形になっています。
続いてはユーザー規模です。

モバイルセキュリティ製品の総ユーザー数は1.28億人で、うちアクティブユーザーは8,330万人とのことです。
ただ、そのユーザーの中でもウイルス対策ソフトを利用しているユーザーの割合は総ユーザーの26.4%、アクティブユーザーの11.8%しかいない、という統計も出ています。
システム、プログラム管理系などはインストールしているが、ウイルス対策ソフトまでは、というユーザーが大半なようです。
続いてはSymbianとAndroidでの新種ウイルス増加数の遷移です。

以前お伝えしたとおり、Android端末の販売数は中国で急上昇しているのですが、それに連れて新種のウイルス増加数も確実に増えており、Symbianが963件と967件とほぼ同数であるのに対し、Androidのは2012年第1四半期は前年同期比約5倍の1,572件にも及んでいます。
そしてそのウイルスを種別ごとにグラフ化したのが以下になります。

Symbianではリソース消費が41.4%、システム破壊が31.2%、悪意ある課金が22.1%、その他5.3%と続き、Androidでは悪意ある課金が68.4%と断トツでプライベート情報の取得が14.3%、リソース消費が10.2%、システム破壊が7.1%と続いています。
Androidで断トツな悪意ある課金に関しては、実際に中国の携帯電話屋さんなどで独自ROMが焼かれたAndroid端末を買って、データ通信測定ソフトなどで見てみるとほぼ何もしていないのに1日数十MBの通信がされていた、などという通信費用に関する被害なども直接耳にします。
中国のモバイルインターネットユーザーは2011年末で3.55億人、そして2014年末には5.5億人になるとも予測されています。

セキュリティ系のソフトウェアやバッテリー消費や動作が重くなるのでは?などネガティブなイメージもありましたが、転ばぬ先の杖のためにも準備が必要になりそうですね。。。
情報元 => iiMedia Research
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